• 検索結果がありません。

Doing Mathematics | TeX, LaTeX文書作成ソフト Scientific WorkPlaceWord | ライトストーン

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "Doing Mathematics | TeX, LaTeX文書作成ソフト Scientific WorkPlaceWord | ライトストーン"

Copied!
483
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Doing Mathematics

with

Scientific WorkPlace

r

and

Scientific Notebook

r

Users’ Guide to Computing

Version 5

(2)
(3)

Doing Mathematics

with

Scientific WorkPlace

r

and

Scientific Notebook

r

Users’ Guide to Computing

Version 5

Darel W. Hardy

Carol L. Walker

Colorado State University

New Mexico State University

Translation

(4)

ることなく,本書のいかなる箇所に関しても,電気的,機械的,カメラ撮影,筆写などの手段を問わず,勝手に 復元可能な媒体に記録したり,それを再利用することを禁じます.

本書の内容は予告無しに変更することがあります. また,出版者は本書の内容に責任を負うものではありませ ん. 本書で解説するソフトウェアは使用許諾書に利用者が同意する場合に限って利用でき,コピーすることが 認められます. 使用許諾書の内容に記載されている目的以外にコピーすることはできません.

本 書 は, MacKichan Software社 の 日 本 国 内 で の 総 代 理 店 で あ る (株)ラ イ ト ス ト ー ン がMacKichan Software社との契約に基づき,翻訳および印刷を行っております.

Printed in Japan

10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

商標について

Scientific Word, Scientific WorkPlace, Scientific Notebook,およびEasyMathはMacKichan

Software社の登録商標です. EasyMathはScientific Word, Scientific WorkPlaceおよび

Sci-entific Notebookに内蔵されている数式入力用のソフトウェアで,コマンドやメニューを操作す

ることで,手書きの感覚で操作画面に数式を入力することができます.また,選択された数式処理

コマンドを内蔵の数式処理システム(MuPAD)に引渡し,その計算結果やプロットされたグラフ

を操作画面に出力します. MuPADはSciFace社の商標です. AcrobatはAdobe Systems社の

登 録 商 標 で す. TEXは ア メ リ カ 数 学 会 の 商 標 で す. TrueTEXはRichard J. Kinch氏 の 登 録 商

標です. pdfTEXはH`an Th´ˆe Th`anh氏が著作権を持ち, GNU公開ライセンスの下で利用でき ます.Windowsは マ イ ク ロ ソ フ ト 社 の 登 録 商 標 で す. MathType はDesign Science社 の 登 録 商

標です.その他の商標,製品名は各社の商標です. 本製品のスペルチェックProximity Linguistic

Technology社の製品の一部の機能が利用されています.

このマニュアルはScientific WorkPlaceとLATEX2εを使って作成しました. Authors:Darel Hardy and Carol Walker

Manuscript Editors:Susan Bagby and George Pearson

Compositor:MacKichan Software Inc.

(5)

Dedicated

to the memory of our parents

Alice DeVinny Hardy

and

(6)
(7)

vii

目次

第1章 数式処理の基本操作 1

1.1 文字と数式の入力 . . . 1

1.2 数式処理の基本. . . 5

1.3 操作に関する一般的な質問 . . . 15

第2章 数値,関数,単位を使った計算 19 2.1 整数と分数 . . . 19

2.2 整数論の基本 . . . 21

2.3 実数. . . 23

2.4 関数と関係子 . . . 30

2.5 複素数 . . . 35

2.6 計測単位 . . . 39

2.7 練習問題 . . . 46

2.8 練習問題の答え. . . 46

第3章 代数 49 3.1 多項式と有理式. . . 49

3.2 変数と関数を定義する . . . 59

3.3 多項式を解く . . . 63

3.4 置換. . . 69

3.5 指数と対数 . . . 70

3.6 練習問題 . . . 73

3.7 練習問題の答え. . . 74

第4章 三角法 79 4.1 三角関数 . . . 79

4.2 逆三角関数と三角方程式 . . . 85

4.3 ハイパボリック関数 . . . 87

4.4 逆ハイパボリック関数 . . . 88

4.5 複素数と複素関数 . . . 89

4.6 練習問題 . . . 93

(8)

第5章 関数の定義 97

5.1 関数名と数式名. . . 97

5.2 変数と関数の定義 . . . 100

5.3 定義した関数の管理 . . . 107

5.4 変数の仮定 . . . 109

5.5 自動計算式 . . . 112

5.6 外部関数 . . . 114

5.7 コマンド表 . . . 117

5.8 引数カッコの不要な関数 . . . 129

5.9 練習問題 . . . 131

5.10 練習問題の答え. . . 131

第6章 曲線と曲面のプロット 135 6.1 プロットの基本. . . 135

6.2 フレーム,ビュー,プロットのプロパティダイアログ . . . 136

6.3 プロットレイアウト . . . 138

6.4 2Dプロットのビュー . . . 141

6.5 2Dプロットツール . . . 144

6.6 数式情報 . . . 147

6.7 軸と軸スケーリング . . . 149

6.8 プロットの注釈. . . 150

6.9 プロットラベル. . . 151

6.10 関数と数式の2Dプロット . . . 152

6.11 2Dプロットのアニメーション表示とVCAMウィンドウ. . . 171

6.12 3Dプロットのビュー . . . 176

6.13 3Dプロットのツールとダイアログ . . . 176

6.14 関数と数式の3Dプロット . . . 182

6.15 VCAMウィンドウと3Dプロット . . . 201

6.16 3Dプロットのアニメーション表示 . . . 202

6.17 スナップショット . . . 207

6.18 プロットのデフォルトオプションを設定する . . . 209

6.19 練習問題 . . . 213

6.20 練習問題の答え. . . 214

第7章 微積分 221 7.1 微積分の計算 . . . 221

7.2 極限. . . 222

7.3 微分. . . 228

7.4 不定積分 . . . 245

7.5 積分の手法 . . . 247

(9)

ix

7.7 数列と級数 . . . 269

7.8 多変数の微積分. . . 275

7.9 練習問題 . . . 283

7.10 練習問題の答え. . . 285

第8章 行列と代数 291 8.1 はじめに . . . 291

8.2 行列の演算 . . . 301

8.3 行の操作と階段形 . . . 304

8.4 方程式 . . . 307

8.5 行列演算子 . . . 310

8.6 行列と結合した多項式とベクトル . . . 317

8.7 行列と結合したベクトル空間 . . . 320

8.8 行列の標準的な形式 . . . 325

8.9 行列の分解 . . . 331

8.10 練習問題 . . . 334

8.11 練習問題の答え. . . 334

第9章 ベクトル解析 337 9.1 ベクトル . . . 337

9.2 勾配,発散,回転 . . . 346

9.3 ベクトルフィールドと勾配のプロット . . . 351

9.4 スカラーとベクトルのポテンシャル . . . 359

9.5 行列演算子 . . . 361

9.6 複素関数のプロット . . . 364

9.7 練習問題 . . . 366

9.8 練習問題の答え. . . 367

第10章 微分方程式 371 10.1 常微分方程式 . . . 371

10.2 初期値問題と常微分方程式の系 . . . 382

10.3 常微分方程式の数値解 . . . 385

10.4 練習問題 . . . 391

10.5 練習問題の答え. . . 392

第11章 統計 395 11.1 統計に関する基本機能 . . . 395

11.2 データの中心に関する分析 . . . 398

11.3 データのバラツキ . . . 402

11.4 分布と密度. . . 406

(10)

11.6 離散分布関数 . . . 417

11.7 乱数. . . 420

11.8 カーブフィット. . . 421

11.9 練習問題 . . . 427

11.10 練習問題の答え. . . 427

第12章 応用現代代数 429 12.1 方程式の解法 . . . 429

12.2 整数モジュラm . . . 431

12.3 その他のモジュラm . . . 439

12.4 法を多項式とする多項式 . . . 442

12.5 線型計画法 . . . 447

12.6 練習問題 . . . 450

12.7 練習問題の答え. . . 451

(11)

xi

序文

Scientific WorkPlaceとScientific Notebookは文章中で数式演算のできる理工系分野向けのワー

プロソフトです. 初歩的な方程式の勉強を目的とする大学生から,高度な数式演算の内容を含む学

術論文をタイプセット印刷する専門的研究者まで,幅広いニーズに答えるだけの機能が用意されて

います. Scientific WorkPlace とScientific Notebookにおける数式入力はとても簡単です. 特別

な記述方法を習得する必要はありません. 計算結果として出力される数式や値も,ごく自然な形で

表示されますので,計算結果を使った二次的な計算,編集作業なども問題無く行えます.

Scientific WorkPlace は 元 々, National Science Foundation Small Business Innovation

Re-search(SBIR)の援助を受けて数式処理ソフトのインタフェースソフトとして開発されたソフト

ウェアです. 数式処理ソフトで計算を行う場合,一般的に独自の文法にしたがってプログラミング

言語のようなコマンドを入力する必要があります. しかし,本ソフトウェアは次に示す新しい操作

環境をユーザに提供することに成功しました.

• 自由に編集作業ができる

• 数式の入力はエンピツでノートに書き込む要領で行う

Scientific WorkPlaceとScientific Notebook はこの2点を十分に満足する製品です. 文書や数式

入力の際,特定の文法に拘束されることもありませんし,記述した文字や数式の編集作業も自由に

行えます.

Scientific WorkPlace とScientific Notebook で の 計 算 に は, MuPAD が 使 わ れ て い ま す. す

べ て の バ ー ジ ョ ン でSciface社 が 提 供 し て い る 標 準 ラ イ ブ ラ リ を 使 用 し て い ま す. Scientific

WorkPlace とScientific Notebook では,多くのユーザの方が必要としているすべての関数に簡

単に直接アクセスできます. MuPAD本体で定義した関数をソフトウェア中で登録して利用する

こともできますので,これらの数式処理ソフトを頻繁に利用している上級者の方にも便利にお使い

いただけます. Scientific WorkPlace とScientific Notebookは, Windows対応のワープロソフ

トと同様の使いやすさを持ち,計算機能も充実しています.

Scientific WorkPlaceとScientific Notebook は個人の研究だけでなく数学教育の分野向けにも

優れた機能を提供するソフトウェアです. プロジェクタがあれば,簡単に数学の授業を行う事がで

きます. 数式を自然な方法で入力し,色々な演算もその場で行えます. 黒板のような大きなスペー

スに数式を簡単に表示でき,しかも計算機能を使って様々な試行錯誤の様子を,その場で見せるこ

とができます. 黒板のようにスペースが限定されていませんので,自由に好きなだけ演算を繰り返

せるのも,授業を行う上では大変便利です.

Scientific WorkPlaceとScientific Notebookを使って理科の実験室に相当する数学実験室を構

築することもできます. 各生徒に異なる内容の練習問題を作成することもできます. また,生徒用

に数式メニューの高度な機能を非表示にしておくこともできます.これには,ツールメニューから

計算エンジン設定を選び,一般タブで簡略化した数式処理メニューの表示を選びます.

このマニュアル, Doing Mathematics with Scientific WorkPlace and Scientific Notebook

Ver-sion 5,では数式の計算を行う数式処理システムの使用法についての説明があります. 主に,組込

みの数式処理システムであるMuPADの使い方の説明となります. しかし,Scientific WorkPlace

(12)

明していません.

このマニュアルは読者が大学生以上であることを前提に記述されています. ユーザは数学の学習

レベルにとらわれることなく,目的の項目で自由にプログラムを操作してください. ここでは参考

までに本書の構成を紹介します. 前半の4章はシステムの利用方法から始まって,主に初等的な数

学の学習コースとなっています. それ以降の章では幾何学,微積分,線型代数,ベクトル解析,微分

方程式,統計,応用数学などの,やや高度な計算の解説となっています. 練習問題を用意しましたの

で,操作方法をここで確認したり,数学的な内容の試行錯誤を行ってみるのも良いでしょう.

最初の5章—数式処理の基本操作,数値計算と関数, 代数, 三角関数,関数の定義—の各章では例

題を利用して学習することにより,数式処理のための操作方法を十分に理解できます. 第6章曲線

と曲面のプロットには数式のグラフ化について解説されていますし,それ以降にも,有用な機能に

ついての解説が用意されています. それらの章については,目的にあった章だけをお読みいただけ

れば十分です.

MuPADを利用しているユーザのために,関数の定義の章でプログラムからMuPADの関数にア

クセスしたり, MuPAD用ユーザ定義関数を作成するための解説を用意しました. MuPADの関数

名とScientific WorkPlaceとScientific Notebookで利用している内部定数名,関数名,演算子名

の対照表を用意しました.

■オンラインヘルプ ヘルプメニューの最初の3つの項目—目次,検索,索引—は,操作方法や詳

しい説明を得るためのメニューです.

■目次 目次のページには, F1キーまたはヘルプメニューの目次を選んで開きます. Compute in

SWP & SNBという項目をクリックして, Computing Techniquesというページを開きます. こ

こにある項目は基本的にこのマニュアルの内容と一致しております.ヘルプドキュメント内では,

数式処理に関するヘルプ文書を順番にすべて表示できるように次の文書へのリンクがあります.リ

ンクツールバーの右向き矢印をクリックするか,移動+リンク+次の文書を選びます. このコマ

ンドにより,すべての文書を順番に表示します.

■検索 あるトピックに関する説明は,ヘルプ+検索を選び,キーワードを入力します. 数式処理

に関する情報だけでなく一般的な情報やリファレンスライブラリも検索します.

■索引 数式処理に関する説明は,ヘルプ +索引+数式処理のテクニックを選びます. 索引を

開き,ナビツールバーのドロップダウンリストやマーカヘ進むボタン を使ったり,履歴ツール

バーを使ったり,移動+マーカーへメニューを選び,ドロップダウンリストから項目を選びます.

Scientific WorkPlace やScientific Notebook で,テキスト編集や数式処理をすぐに行いたい場

合, F1キーを押すか,ヘルプメニューの目次を選び,Take a TourとLearn the Basicsをご覧下さ

い. 操作の習得に役立つ解説が用意されています. サブフォルダplayには数式処理の特徴的な機

能を体験できるサンプルファイルが入っていますので,これを一通り試すのも製品機能の理解に役

立ちます. Scientific WorkPlace やScientific Notebookでヘルプ文書のコピーを保存すれば,そ

の中にある数式を操作して,サンプルを使って学習することができます.

文書の編集機能に関しては,オンラインヘルプに, LATEXの記法を表示しなくても, LATEX文書を

記述する方法, LATEXおよび pdfLATEXを使ってタイプセットする方法, HTMLやRTF形式で

(13)

xiii

Information)または検索を使います. これらの文書編集機能は,マニュアル, Creating Documents

with Scientific Word and Scientific WorkPlace Version 5,にも書かれています.

表記

文書内で使用している表記を理解すると,このマニュアルでの手順や説明を理解しやすくなりま

す. Windowsの基本的な操作方法が前提の知識となっています.このマニュアルでは,以下のよう

な表記を使っています.

一般的な表記

• テキスト(Text)のように書かれている場合には,そのまま入力することを示しています.

• テキスト(Text)のように書かれている場合には,メニュー,コマンドを示しています.

• テキスト(text)のように書かれている場合には,キーボードのキーを示しています.

• テキスト(Text)のように書かれている場合には,ファイル名またはフォルダ名を表します.

• テキスト(Text)のように書かれている場合には,プログラムの内容に特別の意味がある言

葉を表します.

• テキスト(T ext)のように書かれている場合には,数式モードで入力された数式を示してい

ます.

• 数式処理メニューが指定されているときには,数式処理内のメニューを表します. 例えば,

計算メニューと書かれていれば,それは数式処理メニュー+計算メニューのことです.

キーボードに関する表記

キーボードの操作では標準的なWindowsの表記を使っています.

• キーの名前は,ほとんどのキーボードが採用しているキーの名前に合わせています.例えば,

enter,F4,shiftのようにしています.

• プラス記号(+)を使って, 2つのキーを記述している場合,最初のキーを押したまま, 2番目

のキーを押します. 例えば,ctrl + gは,ctrlキーを押したまま,gを押し,両方同時に

離すということです.

• ctrl + 文字列という表記は,ctrlキーを押したまま, +記号の後ろの文字列を入力し,

(14)

テクニカルサポートについて

ヘルプやマニュアルを見ても,操作方法が分からない場合には,まずホームページをご覧下さい.

開発元のホームページ:http://www.mackichan.com/techtalk/knowledgebase.html

(株)ライトストーンのホームページ: http://www.lightstone.co.jp/SWP

ホームページでも情報が見つからない場合, E-Mail,電話, FAXで専任スタッフに問い合わせをす

ることもできます. 問題の内容によっては,作成中の文書ファイルをお送り頂いた方が,問題解決

までの時間が短縮されます。そのような場合には, E-Mailでのお問い合わせをお願いします.

ファイルをお送り頂く際には,問題発生までの操作方法をお知らせ頂きますようお願いします. 電

話でのお問い合わせの場合には,コンピュータで実際に操作していただくこともありますので,コ

ンピュータの近くからお問い合わせ頂きますようお願いします.テクニカルサポートにお問い合わ

せの際には,以下の情報をお知らせ下さい.

• お使いの製品名

• バージョン番号およびビルド番号(ヘルプメニューのバージョン番号をご覧下さい.)

• シリアル番号(ヘルプメニューの機能の確認をご覧下さい.)

• お使いのWindowsのバージョン

• お使いのコンピュータのタイプ

• 現象および操作方法

• 画面上に表示されたメッセージ

◮ テクニカルサポートの問い合わせ先

• 日本国内では, Mackichan Software社の総代理店である(株)ライトストーンでサポート

を 受 け る こ と が で き ま す.サ ポ ー ト 時 間 は,月 曜 日 か ら 金 曜 日 ま で の 午 前10:00か ら 午 後

5:00(12:00から1:00を除く)までとなっております.

E-Mail: tech@lightstone.co.jp

電話: 03-5670-0302

Fax: 03-5670-0311

MacKichanのホームページには,Scientific WorkPlaceとScientific Notebook についての詳し

い情報があります. ホームページの情報は定期的に更新され,プログラムに関する最新の技術情

報が公開されています. また, ホームページには,他のTEX およびLATEXに関するホームペー

ジにリンクがあります. また,フォーラムやメーリングリストを使って,情報を共有したり,共通

の問題を話し合ったり,技術的なヒントを得ることができます.ホームページをお持ちであれば,

http://www.mackichan.comやhttp://www.lightstone.co.jpな ど に リ ン ク し て ご 利 用

ください.

(15)

1

1

数式処理の基本操作

この章ではScientific WorkPlace とScientific Notebook の数式処理機能について解説します.

簡潔な機能説明と例題を中心に解説を進めますので,新規作成画面を開いて実際にご自分のPCで

操作することをお勧めします.

ファイルを開くだけで,すぐに計算することができます.

◮ 数式の入力と計算

1. 挿入メニューから数式を選択します. (数式というメニューが無い場合は,すでに数式モー

ドになっていますので,ステップ2に進んでください. )

2. 例えば, 2 + 2のような簡単な足し算の式を入力します(数式は赤色で表示されます.).

3. カーソルが式中または式の右隣にある状態で数式処理メニューから計算を選択します.

式2 + 2の計算結果が次のように表示されます. 2 + 2 = 4

数式モードで入力した数式は,文字モードで入力した数式と文字の間隔が異なります. 例えば,数

式モードでは“2 + 2”となり,文字モードでは, “2+2”となります. そのため,調整する必要はあり

ません.

1.1

文字と数式の入力

画面上で点滅している箇所を入力ポイントと呼びます.入力ポイントを示すアイコンは一般的に

カーソルと呼ばれます.文字や数式の入力はこの入力ポイントから始めます. 既に文字や数式が入

力されている範囲では,マウスをクリックすることによって入力ポイントを自由に選択できます.

マウスの位置は縦棒(|)で表示され,このオブジェクトはマウスポインタと呼ばれます.

1.1.1

覚えておきたい基本的なこと

一つの文章中に文字と数式を自由に入力できます.数式モードで入力した情報はすべて数式演算に

利用でき,文字モードの情報は数式演算においては無視されます. したがって,数式と文字が混在

しても文書作成と計算にはまったく支障はありません.

(16)

• 数式は同じく標準ツールバーの数式/文字切替えボタンが, になっている時に入力し

ます.

数式は赤色,文字は黒色で画面表示されます. モードの切り替えに関する詳細は,ヘルプ+検索+

Screen Defaultsをご覧下さい.

ツールバーのボタンを使って入力モードの切替えを行うことは説明しましたが,これをキーボード

ショートカットで行う場合はctrl+m またはctrl+tとします. しかし,ツールバーの数式記

号をクリックすると自動的に数式モードに切り替わった上で,目的の記号が入力されます. した

がって操作が煩雑になることはありません. 1度数式モードに切り替えたら,そのまま自動的に数

式モードが維持されます.文字モードに戻る場合は左右の矢印キーで文字入力されている文章に移

動するか,切替ボタンをクリック,またはenterキーを押して改行します.入力モードの切替方法

はツールメニューのユーザ設定にある数式タブで,スペースバーやinsertキーを利用する方法に

変更することもできます. 詳細はヘルプ+検索+User Preferencesを参照してください.

数式テンプレートツールバー(または利用したい他のツールバー)は,自動的に画面に表示されな

い場合,ヘルプ+検索+toolbars+Customizing the toolbarsを選択してツールバーの表

示方法を調べてください.

◮ 分数,ルート, 指数,下付き文字を入力する

1. 数式テンプレートツールバーにある , , , をクリックします.

または

挿入メニューから分数,ルート,上付き文字,下付き文字などを選択します.

または

ctrl+f,ctrl+r ,ctrl+h(またはctrl+上矢印),ctrl + l(またはctrl +下矢

印)を押します.

2. 入力ボックスに値を入力します.

スペースバーや矢印キーを使って数式中でカーソルを移動することもできます.タブキーを使えば

入力ボックスを移動できます.

◮ 乗算と除算などの記号を入力する

(17)

1.1 文字と数式の入力 3

または

• 記号パネルツールバーの二項演算子のボタン をクリックします.

そして次のドロップダウンリストから目的の記号を選択します.

または

• *や/をキーボートから入力します.

数 式 モ ー ド で 入 力 し た 数 式 や 文 字 を マ ウ ス の 左 ボ タ ン を 使 っ て 選 択 し ま す.同 じ 操 作 は,

shift キーと矢印キーを使って行うこともできます. 選択した数式範囲は画面上で反転表

示されます.この操作は,画面上で文字などを選択する際の一般的な方法です. また,数式を

選択する1つの方法となっています. 数式の自動またはユーザ選択については, 9ページを

ご覧下さい.

また,前書き(xiiiページ)には,このマニュアルで使用しているキーボードの表記について説明が

あります.

数式入力のための様々なカッコが用意されています. ボタンやダイアログ,またはctrlキーを押

しながらキーボードから入力したカッコはペアカッコ(フェンスと呼ばれる

こともあります)になり,左右両側が入力されます. ペアカッコは内容に応じて,高さと幅が変化

します.ペアカッコは,非常に長い数式を含む場合でも,行末で分割され

ることはありません. キーボードから(ctrlキーを押さずに)入力した左右のカッコはそれぞれ

独立したものになります. それらの高さは固定されます.

(18)

• 数式テンプレートツールバーの または をクリックします.

または

• 挿入メニューからペアカッコを選択するか数式オブジェクトツールバーから をクリッ

クし,左右のカッコをペアカッコダイアログから選択します.

または

• ctrl+9またはctrl+[またはctrl+shift+[を押します.

または

• 数式内に適切な記号を入力します.

Tip 数式と文字の切替ボタン— または —は入力ポイントにおける入力モードを

示しています.

1.1.2

数式をディスプレイ環境に入力する

数式を単独で別の行に,中央揃えで記述する場合はディスプレイ環境を利用します.

y=ax+b

◮ ディスプレイ環境を作成する

1. アイコン をクリック,または挿入メニューからディスプレイを選択,またはctrl +

dを押します.

2. ディスプレイ環境を示すボックスの中に数式を入力します. または既に記述した数式をディ

スプレイ環境のボックスにドラックします.

◮ ディスプレイ環境に数式を入力する

1. 数式をクリックしてドラッグ,または,shift+右矢印キーで選択します.

2. 数 式 オ ブ ジ ェ ク ト ツ ー ル バ ー の デ ィ ス プ レ イ ボ タ ン を ク リ ッ ク し ま す. ま た は, 挿 入メ

ニューからディスプレイを選択します.

(19)

1.2 数式処理の基本 5

文字モードに切り替えても問題はありませんし,両者が混在してもかまいません(参照2ページ).

Note ディスプレイ環境の直前でenterキーを押すと縦方向のスペースが若干広がります. 一

度挿入したこの余分な幅を削除する場合は,ディスプレイ環境の直前にカーソルを移動し,

backspaceキーを押します(新しい節を作成する制御記号を削除したことになります).

ディスプレイ環境の後でenterキーを押すと,逆に新しい節の制御記号が入力されますの

で,通常の行間より若干広の幅いスペースが挿入されます. この新規パラグラフに伴う余分

な行間幅やインデントを削除する場合は,新規の行頭でbackspaceキーを押します.

既存の数式をディスプレイ環境で表示する場合は次のようにします.

1.1.3

プロット

,

画像

,

文節の中央揃え

別の行に記述した文節を中央揃えにする場合は中央揃えのタグを利用します. このタグは画面下中

央のセクション/ボディタグにあります.

プロットや画像を別の行の中央に表示する場合はレイアウトダイアログでディスプレイを選択し

ます. その詳細は第6章,曲線と曲面のプロットを参照してください. 複数のプロットや画像を同

じ行で中央揃えで配置する場合はレイアウトダイアログの設定をインラインにし,中央揃えのタグ

を使います. ディスプレイ環境の中にプロットや画像を配置すると簡単に中央揃えできますが,プ

ロットや画像が数式オブジェクトとして認識され,コンパイルの時にトラブルの原因となることが

あります.

1.2

数式処理の基本

文中で“カーソルを数式に配置して”という場合,カーソルを数式の中の任意の場所か,または数

式の右端に配置することを指します. 数式の左端にカーソルを配置すると計算を行えません. カー

ソル位置の入力モードは文字/数式の切替ボタンの表示で確認します.

1.2.1

数式の計算

数式の入力は改行した新しい行,もしくは文のすぐ右隣や,スペースを挟んだ位置から開始します.

ある数式の隣に,別の数式を記述すると思わぬ計算結果が表示されてしまうことがあります. で

すから,数式は横に連続して入力するのではなく,enter で改行して新しい行に書くようにしま

しょう.

1. アイコン をクリック(またはctrl+m)し,数式モードに入ります. ボタンの表示は

に変わります.

2. 3 + 8と入力します.

3. 式3 + 8にカーソルを置き,次のように操作します.

• 数式処理ツールバーの をクリックする

(20)

• 数式処理メニューから計算を選択する

または

• ctrl+eとする

この操作により3 + 8の右隣りに= 11が表示され3 + 8 = 11となります. 同じ操作方法で次に

示す演習を行ってください.

Note 例題にある通り数式の左辺を入力し,計算を実行すると計算結果が例題のように右辺に表

示されます. このマニュアルでは,基本的にこの方法で例題とその答えを記述しています.

数式をプロットする例題の場合は,数式のすぐ下に実際のプロットが表示されます.

加算

◮ 計算コマンド

235 + 813 = 1048 49.3 + 2.87 = 52.17 2

3+ 1 7=

17

21 (x+ 3) + (x−y) = 2x−y+ 3

減算

◮ 計算コマンド

96−27 = 69 ( 2x25)

−(3x+ 4) = 2x23x9 49.3−2.87 = 46.43 2

3− 8 7= −

10 21

乗算

◮ 計算コマンド

82×37 = 3034 (936) (−14) = −13104

14.2∗83.5 = 1185.7 2 3

8 7=

16 21

除算

◮ 計算コマンド

82÷37 = 82

37 36/14 = 18

7 14.2

83.5 = 0.170 06

−2

3 8 7

= −7

12

Important Scientific WorkPlace とScientific Notebook で数学的な矛盾が生じなければ,数式

の記述スタイルにとくに制限はありません.

例えば,次の数式をご覧下さい.

2 3 8 7

2 3÷

8 7

2 3/

8

(21)

1.2 数式処理の基本 7

これらの表記はどれも同じ意味を持つ式として認識されます.また,

(936) (14) 936·14 936×14 936∗14

のような積も,それぞれ同じ値を持つものとして理解されます. ただし,次に示すような縦書きの

記述には問題がありますので,注意してください.

24 +15

235

−47 2)364

これらの記述は数式処理機能で計算することはできません.総和,除算,積,分数などは次に示す形

式で記述してくだい24 + 15 , 235−47 , 36×14 , 364/2 , 364

2 , 364÷2

π,i,eなど常識的な定数は数式モードでそのまま,記号として利用できます. これらの定数を使っ

たまま計算を行っても問題はありません.

Note 計算結果の有効桁数はツールメニューの数式処理設定ダイアログの一般タブで設定します.

詳細は28ページを参照してください. したがって,マニュアルの中で表記されている演算

結果の有効桁数がユーザの画面表示と異なる場合があります.

1.2.2

数式の書き換え

あいまいな数式表現をそのまま入力してもエラーが発生することはありません. しかし,なるべく,

あいまいな表現は避けてください. あいまいな数式表現を自動的に書き換える機能がありますの

で,これを利用してカッコを付けた明確な表現に変換します.

◮ あいまいな数式表現を書き換える

1. 数式にカーソルを配置します.

2. ctrlキー押した状態で? を押します.

または

数式処理メニューから標準的な表記を選択します.

ctrl + ?

1/3x+ 4 = 1

3x+ 4 1/(3x+ 4) = (3x1+4) 1/(3x) + 4 = 1

3x+ 4 1/3 (x+ 4) = 13(x+ 4)

Tip 数式の中で色々なカッコを利用することが可能ですが,できれば(3 +π)のように標準的な

カッコを使うように心掛けましょう. 標準的なカッコ以外のものを最初に利用すると,ごく

まれに,カッコが本来の意図とは異なって解釈される場合があります. また,カッコを使う

場合は挿入メニューからペアカッコを選択するか,キーボードショートカットコマンドを

(22)

1.2.3

数式処理メニューとツールバー

数式処理メニューをクリックすると計算,数値計算,簡単化,結合,因数分解,展開などの項目がメ

ニューとして表示されます.

次に示す数式処理ツールバーには,数式処理メニューにある利用頻度の高いコマンドが用意されて

います.

◮ 数式処理の実行

1. 目的の数式にカーソルを移動します.

2. ツールバーのボタンをクリックするか,またはメニューからコマンドを選択します.

数式処理メニューのコマンドを次の手順でキーボードから実行できます.

Important 数式処理メニューのコマンドを示す場合,数式処理という言葉を省略します. 例えば,

計算とある場合は数式処理+計算の意味です.

◮ キーボードから数式処理メニューのコマンドを実行する

• altキーを押しながら,次のキーを押します.

– ’c’キーを押すとメニューが表示されます. 続けてコマンドの右側にあるカッコ内の文

字を押します.

– コマンドの右側に矢印が付いている場合は,サブメニューがありますので,続けてサブ

メニュー内の文字を押します.

い く つ か の コ マ ン ド に は キ ー ボ ー ド シ ョ ー ト カ ッ ト が あ り ま す. ctrl + key と い う 表 記 は,

“ctrlキーを押しながら,keyを押す”という意味です.)

ショートカット コマンド

ctrl + e 数式処理+計算

ctrl + shift + e 数式処理+計算(インプレイス)

ctrl + = 数式処理+関数定義+新しい定義

多くのコマンドにはキーボードショートが用意されています. キーボードショートカットに関す

(23)

1.2 数式処理の基本 9

1.2.4

数式の選択

数式における挿入ポイントの位置や利用するコマンドによって, 数式処理の対象となる数式の範

囲は異なります. そこで,プログラムが自動的に数式処理の対象を決定する場合を自動選択と呼ぶ

ことにします. 一方,ユーザが数式中のある一部だけを計算するために,選択する方法をユーザ選

択と呼びます.

自動選択機能について

カーソルを数式中に配置して,数式処理メニュ−から目的のコマンドを選択します. 自動選択機能

はカーソルのある数式に対して自動的に実行されます. この機能は数式がインライン,行列,ディ

スプレイ環境のどこにあるかで動作が異なる場合があります. インラインに数式が入力されている

場合,次の2通りのパターンでプログラムは数式を自動選択します.

• 数式中の挿入ポイントの存在する箇所で,例えば,文字と二項関係=,<,≤などの記号で挟

まれる部分を自動選択します.(二項関係で利用できる記号は をクリックすると一覧表

示されます. )

• 方程式や不等式など,数式全体をひとつの数式オブジェクトとして選択します.

次の2つのセクションでは,上記で説明した2つの選択法の例を示しています.

■数式の自動選択 文字と数式で挟まれる数式部分が自動選択される例を示します.式2x+ 3x=

1 + 4の左辺の任意の位置にカーソルをおきます. ただし, 2の左側は例外とします. そして計算コ

マンドを実行します.

◮ 計算

2x+ 3x= 5x= 1 + 4

コマンドが実行すると数式2x+ 3xのすぐ後ろに= 5xと表示されます. つまり,自動選択機能に

よって左辺が選択され,計算されました.計算結果は元の式と完全に同じ値を持ちますから,等号

記号で各式が結ばれた形になっています. カーソルは計算結果の右端に配置されますので,この計

算結果に対して,すぐに他の演算を実行することができます.

数値計算,簡単化,結合,因数分解,展開などのコマンドも,上記の式と同じような式で利用すると,

これと同じような形で自動選択を行います.

■方程式や不等式の自動選択 式2x+ 3x= 1の適当な所にカーソルを置き,求解サブメニュー

から解を選択するか,または をクリックします.

◮ 求解+解

2x+ 3x= 1,解: 1

5

3x+ 5≤5x−3,解: [4,∞)

この場合は,数式オブジェクト全体—方程式や不等式—が選択されます. 求解サブメニューの他の

(24)

識します.

選 択 し た コ マ ン ド が 数 式 に 適 し た も の で な け れ ば, 何 の 計 算 も 行 な わ れ ま せ ん. で す か ら, 式

x=y=z に対して相等チェック,または求解コマンドを実行すると,等号を2つも利用している

方程式ということで文法エラーが発生します. エラーの表示方法は数式エンジンの設定にあるエ

ラー表示の設定内容によって異なります.この設定を変更する場合はツールメニューの計算エンジ

ン設定コマンドを利用します. 詳細は13ページを参照してください.

ディスプレイ環境と行列における選択パターン

ディスプレイ環境と行列に入力した数式では,その式に対して実行したコマンドによって,それぞ

れ計算パターンが異なる場合があります.カーソルをディスプレイや行列に置いた状態でコマンド

を実行すると,コマンドによっては,行列全体が自動選択される場合があります. 行列全体を対象

とする場合,行列のある要素だけ,もしくは,ディスプレイの中身を対象とする場合など,コマンド

によって異なる計算が実行される訳です. その結果,コマンドと自動選択箇所に不整合が発生した

場合は,文法エラーのメッセージが表示されます.

ディスプレイ環境では,自動選択は全ての数式になされます. そして結果は通常,ディスプレイ環

境の外側に返されます. ディスプレイ環境内で数式を選択するには,挿入箇所にカーソルを配置し

た状態で,数式を処理するためのコマンドを選択します.

次の式の左端にカーソルを配置した状態で をクリックするか,または計算コマンドを選択す

ると

2x+ 3x= 3 + 5

5x= 8という結果がディスプレイ環境の外側にインライン形式で出力されます. 上式をインラ

インに入力し,カーソルを左辺に配置して計算を実行すると2x+ 3x= 5x= 3 + 5という計算結

果になります. ディスプレイ環境や行列などの中に記述した数式に対しては,式全体が自動選択さ

れ,計算結果は常にディスプレイ環境の外に表示されます.

行列式に対して をクリック,または計算コマンドを実行すると,行列要素を含む式全体に対

して計算が実行されます. 数値計算,簡単化,因数分解,結合サブメニューの各コマンドも,同じ自

動選択パターンで計算を実行します.

◮ 求解+解

5x+ 2y= 3 6x−y= 5

,解:

[

x=13

17, y=−177

]

矩 形 配 列 に 数 式 を 配 置 す る の に 行 列 を 利 用 す る こ と が で き ま す. 行 列 を 作 成 す る に は, 挿 入メ

ニューから行列を選択するか をクリックします. 行数と列数を設定し,OKボタンをクリッ

クします. 画面に何も表示されない場合,表示メニューを選択し,ヘルパーラインまたは入力ボッ

(25)

1.2 数式処理の基本 11

行列の数式に対して または計算を実行すると,式全体が対して計算が実行され,結果が行列

で返されます. 数値計算,簡単化,因数分解および結合の各サブメニューを選択しても同様に動作

します.

◮ 計算,または簡単化

(

x+x 5 + 3 5/2 62

) =

( 2x 8

5 2 36

)

◮ 数値計算

(

x+x 5 + 3 5/2 62

) =

(

2.0x 8.0 2.5 36.0

)

◮ 因数分解

(

x+x 5 + 3 5/2 62

) =

(

2x 23 5 2 2232

)

表の内部を選択する

表内で数式を記述している場合,数式にマウスカーソルを置くと自動的にセル内の数式が選択され

ます. 例えば,計算コマンドを実行すると,表全体ではなく,セル内の式を計算します. 結果はセル

内に表示されます. 表自体は,数学的なオブジェクトではなく,数学オブジェクトである行列内の

数式とは動作が異なります.

選択した範囲だけを計算する

マウスを使って選択した特定の範囲だけを,数式処理の計算範囲として部分的に計算することがで

きます.マウスの左ボタンを使って目的の部分を選択します. 選択された箇所は反転表示されます.

目的の範囲を部分的に計算するには2つの方法があります. つまり,計算結果を式の右側に表示す

る方法と,元の部分を計算結果で置換する方法です. 次にサンプルの式を使ってその利用方法を紹

介します.

◮ 選択範囲を部分的に計算する

1. マウスを使うか,shift+矢印キーを使って,数式を選択します.

2. 数式にコマンドを適用します.

Example 1 式2 + 3−xに対してマウス,または,shiftキーと矢印キーを使って2 + 3だけを

選択します. そして数式処理メニューから計算コマンドを選択します. 計算結果は式の右側にコロ

ン(:)を挟んで表示されます.

2 + 3−x: 5

式(x+y)3(7x−13y)3+ sin2xでマウス,または,shiftキーと矢印キーを使って(x+y)3 を選

(26)

示されます.

(x+y)3(7x−13y)3+ sin2x:x3+ 3x2y+ 3xy2+y3

したがって,範囲選択した計算結果は,普通,式全体の計算結果とは異なります.両者の違いをハッ

キリさせるため,コロンなどを使って右端に結果を表示するようにしました. コピーと貼り付けコ

マンドを使えば,部分計算した結果を自由に,好きな場所に貼り付けることができます.

◮ 選択範囲を計算結果で置き換える

1. マウスを使うか,shift+矢印キーを使って,数式を選択します.

2. ctrlキーを押しながら,数式にコマンドを適用します.

または

計算コマンドを実行するために,ctrl+shift+Eを押します.

選択した数式が出力結果で置き換わります. これは次のセクションで述べるようにインプレースの

計算となります.

1.2.5

部分計算

ctrlキーを使うことで,選択した範囲の数式をその箇所で計算し,元の式と置き換えることがで

きます. この機能のことを“部分計算”と呼びます. 式の表示スタイルを色々と変更することができ

るので,式を書き換える手間を省くことができます.

目的の式をマウスで選択します. そしてctrlキーを押しながら,目的のコマンドを選択します.

元の式は選択した計算を実行した答えに置換されます. 置換された式は選択された状態になってい

ますから,式にカッコを付ける場合は,計算終了後,目的のカッコボタンをクリックします.

◮ 式を選択し, ctrl+ 計算またはctrl +shift+ e

2/3は2

3に置換されます 146 + 529−19 + 6は, 662に置換されます.

◮ 式を選択し,ctrl+展開

2345/567は411

81に置換されます (a+b)

3

は,a3+ 3a2b+ 3ab2+b3 に置換されます.

この機能はコピーと貼り付けコマンドを応用したものです.数式処理の過程を詳細に記述する際に

利用すると便利です.

Example 2 式 (x−2y)

2

(7x−13y)(

x2+ 1)

に お け る (x−2y)

2

だ け を 展 開 す る 場 合 は,

(x−2y)2を選択します. そしてctrlキーを押した状態で をクリック,または展開を選択

します. この操作により選択した(x−2y)2 は展開式で置換されます. ただし,展開式はカッコで

囲まれませんので, をクリックして適当なカッコを付けます.

(x−2y)2(7x−13y)(

x2+ 1)

は,次式に置換されます

(27)

1.2 数式処理の基本 13

これを元に戻す場合は展開式

(

x24xy+ 4y2)

を選択し,ctrlキー押しながら因数分解を選択

します.

1.2.6

計算を停止する

数式処理の実行に要する時間は目的の式によって異なりますが,これを途中で停止する時は次のよ

うにします.

◮ 数式処理の停止

• 停止ツールバーの停止ボタン をクリックする.

または

• ctrl + breakを押します.

1.2.7

計算エンジン

Scientific WorkPlace お よ びScientific Notebook Version 5.5 に 組 み 込 ま れ て い る 計 算 エ ン ジ

ンは, MuPAD 3.1です. この計算エンジンがアクティブになっているかどうかを確認するには,

ツール+数式処理設定+計算エンジンの選択を選びます.

メニューコマンド,利用可能な関数や定数, MuPADの元々のコマンドや関数の説明などは, 117

ページを参照するか,ヘルプ+検索+functionを選び, “A brief description of commands and

functions”を選びます.

1.2.8

エラー処理

ツールメニューから計算エンジン設定を選択し,エラー処理のタブを表示します.ここで,エラー

表示,数式処理コマンドのエラー,ログの内容に付いてのデフォルト設定を変更できます.

エラー表示の項目には,無し,ビープ音,ステータスバーに表示,ダイアログボックスに表示の選択

肢があります. これらは,計算エンジンに送られる数学的な構文エラーに対するエラー表示となり

ます.

エンジンコマンドのエラー表示の項目では,無し,ステータスバーにコマンドを表示,ダイアログ

ボックスにコマンドを表示の選択肢があります. ステータスバーやダイアログボックスへの表示を

(28)

選択肢のデフォルト設定は次の通りです.

• エラーの表示:ビープ音

• エンジンコマンドのエラー: 無し

• ログの内容: チェック項目無し

デ フ ォ ル ト 設 定 に 戻 す ボ タ ン を ク リ ッ ク す れ ば, エ ラ ー 処 理 に 関 す る デ フ ォ ル ト の 状 態 に 戻 り

ます.

ログの内容項目では希望する情報をテキストファイルに記録することができます. この項目のデ

フォルト設定は,何も記録しないように設定されています. ログを取る場合はソフトウェアを起動

後,毎回次のように操作します.

◮ ログの開始

1. ツールメニューから計算エンジン設定を選択し,エラー処理のタブを表示します.

2. ログの開始ボタンをクリックします.

3. ログの内容項目にあるエラーメッセージ,エンジンへの文字列,エンジンからの文字列など

必要なものをチェックします.

4. ログの発生時刻を記録する場合はメッセージの発生時刻という項目をチェックします.

5. ログの開始を選択し, OKをクリックします.

ログの開始ボタンをクリックするとScientific NotebookとScientific WorkPlaceのルートディ

レクトリにengine.logというログファイルが生成されます. そしてログの停止ボタンがクリッ

クされるまでの間に発生したエラーをこのファイルに記録します. ログファイルの内容をクリアす

る場合はログのクリアボタンをクリックします. ログファイルengine.logは,テキストファイル

(29)

1.3 操作に関する一般的な質問 15

1.3

操作に関する一般的な質問

ここではソフトウェアの操作中に生じるいくつかの疑問についてQ&A形式で解説します.

Q. 画面上の文字がズレたり,重なったりしています. どうすれば正常に表示できますか?

A. escを押すか,または,表示+再描画とします.

Q. 本来数式モードで入力すべき文字を文字モードで入力してしまいました.再入力しなければ

なりませんか?

A. 目的の文字をマウスまたはキーボードを使って選択します. キーボードで選択する場合は文

字列の左端にカーソルをおいてshift +右矢印として選択します. 次に入力モードの切替

ボタン をクリックして にします.

Q. 画面上に作成中の文書を全体表示したときは,どうしたら良いでしょうか?

A. 数式の一部が画面の横幅に入りきらず,はみ出してしまう場合は操作画面下の左右スクロー

ルバーを操作します. 数式の途中で改行してもかまわない場合は,挿入+スペース+ブレー

クとして改行を設定します.

画面の表示範囲を増やす場合,スクリーンフォントを小さくするのも一つの方法です. 表

示メニューからカスタムを選択し,拡大率を変更します. 拡大率は50%から400%までの

間で変更できます.表示メニューで100%は実寸, 200%は2倍に拡大して表示します.

Q. スペースバーと,enterキー,タブキーの動作を変更できますか?

A. ツ ー ル+ユ ー ザ 設 定の メ ニ ュ ー で 動 作 を 変 更 で き ま す. デ フ ォ ル ト 設 定 の ス ペ ー ス バ ー

とenterキーを使って,複数の横スペースや,水平,垂直方向にスペースを作成できます.

ユーザ設定の編集タブには,このスペースバーとenterキーの動作を編集する機能が用意

されています. タブに表示されているスペースキーボタンやタブキーボタンをクリックして

みましょう.

スペースの種類にも様々なものがあります. これらは挿入+スペース+縦または横スペー

スメニューを選択すると一覧表示されます.ここではスペースの大きさも色々選択すること

が出来ます. カスタムをチェックすると,任意の大きさのスペースを作成できますし,文字

間を空白で埋める(端まで伸ばす)こともできます.

数式モードで入力した文字や記号は数式のバランスによって,自動的にスペースが調整され

ます. 数式に追加スペースを挿入する場合,必ず数式モードで行なってください. 文字モー

ドのスペースを挿入すると数式が正しく理解されないことがあります.

Q. 数式処理のコマンドを実行しましたが,何も動作しません. 他の機能を試したところ,それ

らは正常に動作しています. どこがいけないのでしょうか?

A. 数式処理+関数定義+定義の一覧を選択し,問題の関数が定義関数であるか確認します. 定

義関数の場合は,問題の変数または関数に対して数式処理+関数定義+定義の削除を実行

(30)

この操作でも問題が解決しない場合はツールメニューから計算エンジン設定で,エラー処理

のタブを表示し,エラー表示の設定を変更します. 無しの場合は,エラーが発生しても何も

おこりません. ビープ音を選択すると,エラー時にビープ音が鳴ります. これ以外の設定に

すると,数式処理エンジンのエラーに関するメッセージが画面上に表示されます(エラー処

理に関する詳細は13ページを参照してください).

Q. 数式の絶対値を求めようとしましたが,うまく行きません.何がいけないのでしょうか?

A. 絶対値を示す記号にはカッコのボタン をクリックして表示される記号を使います.

キーボードの縦棒記号も絶対値記号として利用できますが,動作不良の原因になる場合があ

ります. また,二項関係のアイコン をクリックした時にも縦棒の記号がありますが,

これは絶対値記号としては利用できません.

Q. 記述した数式が正確に数式として認識されていることを確認するためにはどうしたら良い

でしょうか?

A. 数式を選択してctrl+ ?,または,数式処理+標準的な表記とします. 数式は次に示すよ

うに明確な記述で表示されます.

sina/sinb=sina

sinb sinx/y= sin x y

xy= ∫

xy d?

変形された式が目的の式と意味合いが異なっている場合は,適切な位置にカッコを付けた

り,式そのものを編集します.

Q. 入力した数式に間違いはなさそうですが,エラーが発生します. どのように対応すれば良い

でしょうか?

A. ディスプレイ環境に数式を入力しましたか? ディスプレイ環境の中にカーソルを置いて計

算コマンドを実行します. 数式の一部に文字が入っていてもディスプレイ環境全体に対して

計算を実行します.逆に数式の一部に対して計算を行う場合は目的の部分を選択してコマン

ドを実行します. 問題の発生する式で,大カッコ,中カッコ,カッコなど,異なる種類のカッ

コを利用している場合はこれらを,普通のカッコで統一しましょう. 基本的にカッコが必要

な場合は,まず,普通のカッコを利用することを原則とします. 特に,左右のカッコの数が

異なる場合は小カッコを使います. 例えば, (2)(3)は一組の外側カッコ“()”と,もう一組の

カッコ“)(”で構成されていると解釈されます. したがって,この式の計算結果は(2)(3) = 2

となってしまいます. 中カッコ ,小カッコ と ,さらにキーボードにあ

るカッコはそれぞれ,他のカッコで代用しても問題はありません. ただし,ボタンによるカ

ギカッコ,キーボードのカッコやカギカッコは,使い方によっては目的通り動作しないこと

があります. 特にキーボード上の不等号を通常のカッコとして利用することはやめましょ

う. 記号パネル の記号や二項関係の記号をカッコとして利用するには不適切です.

カギカッコや大カッコは数式中では特別な意味を持つ場合がありますので,なるべく使わな

いことをお勧めします. これらの使用により,正しく数式処理計算を行なえないことがあり

ます.

(31)

1.3 操作に関する一般的な質問 17

A. プロットコマンドを選択する時にctrlキーを押しましょう. こうすると,プロットを作成

する前に,プロットのプロパティダイアログを画面上に表示します. 数式情報のタブを表示

して表示範囲を変更したり,不連続点を正確に計算するというオプションのチェックを外し

ます.

また,数式処理+関数定義+定義の一覧を選択するか,または数式処理ツールバーにある定

義の表示ボタン をクリックします. そして,式で利用している変数が定義済みになっ

ていないか,確認します. 定義されている場合は変数を選択し,数式処理+関数定義+定義

の削除と操作します.

Q. 文章中に複雑なプロットを作成したせいで,画面のスクロールに大変時間がかかってしまい

ます. 再描画の機能を停止させ,編集作業を効率よく行なうにはどうすればいいですか?

A. 2通りの方法があります. 数式処理を文章中で実行する必要がなく,常にプロットを画面表

示させておく必要が無い場合は数式処理の動作を停止させます. ツール+数式処理設定を

選び,計算エンジンの選択タブを表示します. そこで,エンジンを無しにします. もう一つ

は作成したプロットの表示をアイコン化することです. プロットを選択して編集メニューか

らプロパティを選びます. レイアウトタブの画面表示に関する属性の項目でアイコン化を選

択します. これ以外にも,プロットを単独の画像として保存し,それを改めてインポートす

(32)
(33)

19

2

数値

,

関数

,

単位を使った計算

計算を行なう場合,数値や関数は数式モードで入力します. 数式モードで入力した情報は赤色(ま

たは灰色の背景)で表示されます. 文字モードで入力した数値を選択して をクリックすると

数式モードの情報に変更できます. 単位付きの値を計算に利用する場合,単位は単位名のメニュー

に登録されているものでなければなりません.詳細は39ページを参照してください.

◮ 数式を入力する

• 改行した新規の行の先頭から数式を入力する.

または

• 文節のすぐ右隣り,または,文字スペースの隣に入力する.

Note ある数式のすぐ右隣に別の数式を入力するとトラブルの原因になります.数式はなるべく

enterキーで改行して別の行に書きましょう.

2.1

整数と分数

はじめに整数と分数(有理数)による計算例を紹介します. 実数,複素数などの例は後半で紹介し

ます. 本書の中で取り扱う数式(実数や複素数を含む)には様々な種類のものがありますが,操作方

法は基本的にほぼ同じです. 色々な数式オブジェクトを例に解説します.

2.1.1

加算と減算

3, 6,14の加算

1. 次に示す,いずれかの方法で入力ポイントを数式モードにします.

• 挿入+数式とします. (挿入メニューに文字と表示されている場合は,すでに数式モード

になっています).

• 標 準 ツ ー ル バ ー の 文 字 と 数 式 の 切 替 え ボ タ ン を ク リ ッ ク し ま す. ア イ コ ン が

(34)

• ctrl + mとします.

2. 3 + 6 + 14と入力します. 数式は赤い色で表示されます.

3. 数式3 + 6 + 14にカーソルを置き,次に示す,いずれかの方法で計算します.

• 数式処理メニューから計算を選択する

• 数式処理ツールバーの計算ボタン をクリックします.

• ctrl + eとします.

この操作により計算結果= 23が式3 + 6 + 14の右隣りに表示され, 3 + 6 + 14 = 23となります.

このように単純な操作で足し算や引き算の計算を行なえます. 計算コマンドを使った計算例を次に

示します. 実際に操作してみましょう.

◮ 計算

235 + 813 = 1048 23−8 7 = −

10

21 96−27 + 2 = 71

Note 実際に自分で操作し,同じ答えが得られるか確認してみましょう.

◮ 分数形式で入力する

• 分数を入力したい場所に,マウスカーソルを置きます.

– 挿入+分数を選ぶ.

または

– 数式テンプレートツールバーの分数ボタン をクリックします.

または

– ctrl + fまたはctrl + 1を押します.

分子の位置にマウスカーソルがある分数テンプレートが現れ,すぐに数値または式を入力できま

す.画面上でテンプレートの入力ボックスを表示するには,表示+入力ボックスを選びます.

2.1.2

乗算と除算

乗算や除算の場合も,足し算の場合と同様,ごく普通に式を入力します. そしてカーソルを式に配

置して計算コマンドを選択します.

◮ 計算

16×37 = 592 (84) (−39) =−3276 29 137 =2663

103÷37 = 10337 8.2/3.7 = 2.2162 − 2 9 13 7

=−14 117

2.1.3

帯分数と長除

帯分数145

9 は整数と分数の和14 +5

9 として表記できます. 帯分数に対して実行したコマンドの

計算結果は分数で表示されます. 例えば145

9 に対して計算や簡単化などのコマンドを実行すると

131

9 という答えが表示されます. これを元の形に戻す時は展開コマンドを実行します. これらのコ

(35)

2.2 整数論の基本 21

• 計算ボタン ,簡単化ボタン ,展開ボタン をクリックします.

◮ 計算または簡単化

12

3 =53 1938794=1822994 123+ 234 =5312

◮ 展開

18229

94 = 1938794 5312 = 4125

展開コマンドで分数を帯分数に戻す過程を長除と呼びます. 計算例から, 18229を94で割った時

の商は193で,余りが87であることが分かります.

2.2

整数論の基本

正の整数を用いた演算にはいくつかの,興味深い事柄があります. それらの多くは素数と強い関係

を持っています.

2.2.1

素因数分解

より大きな正の整数で,それ自身と1以外で割り切れないものを素数と呼びます. 素数には例えば

2,3,5,7,11,13,17, . . .などがあります. 1より大きな正の整数は素数の積に置き換えることがで

きます.素因数分解によって,整数を構成する素数を知ることができます.

素因数分解を行なう場合は,カーソルを数値の部分に配置して因数分解を選択します.

◮ 因数分解

12345 = 3×5×823 82723 = 82723

4733 64564 31063 80000 = 25310547311213×17×19×23

数 式 モ ー ド でfactorと い う 関 数 を 入 力 し て 計 算コ マ ン ド を 実 行 し,素 因 数 分 解 す る 方 法 も あ り

ます.

◮ 計算

factor (12345) = 3×5×823 factor (82723) = 82723

factor (4733 64564 31063 80000) = 25310547311213×17×19×23

素因数分解したものを元に戻す場合は簡単化や計算コマンドを利用します.

2.2.2

最大公約数と最小公倍数

複数の整数に対する最大公約数とは,それぞれの整数を割りきることの出来る最大の整数のこと

です.

◮ 最大公約数を求める

1. 数式モードでgcdと入力します. gcdは最後のdを入力した時点で灰色で表示されます.

(36)

3. カ ー ソ ル を 式 中 に 配 置 し て を ク リ ッ ク, ま た は 計 算コ マ ン ド を 選 択 す る, ま た は

Ctrl+Eを押します.

◮ 計算

gcd(35,15,65) = 5 gcd (910,2405,5850,2665) = 65 gcd (104,221) = 13

Note 関数 gcdをキーボードからを入力する場合,gcは赤い字の数式モードで表示されますが,

最後のdを入力したところで関数gcdは灰色のgcdに代ります. 関数gcdはg,c,dの3

文字を自動的に置換した関数です. gcdの入力は をクリックして表示されるダイアロ

グや挿入+数式名のダイアログから行います.

最小公倍数は複数の整数の倍数で,それぞれの整数を割り切れる一番小さな整数のことです. 複数

の整数に対する最小公倍数は,関数lcmを使います. 対象となる整数をコンマ区切りで入力して

カッコで囲います. カーソルを関数中に配置して計算コマンドを選択します.

◮ 計算

lcm (24,36) = 72 lcm (35,15,65) = 1365

数式モードで関数lcmをキーボードから入力します. 画面上では灰色で表示されます. 挿入+数

式名で表示されるダイアログにこの関数が無い場合は,数式名のテキストボックスにこの関数名を

入力し,追加ボタンを押して自分で登録します.

最大公約数と最小公倍数を両方とも求める場合は,各整数を素因数分解して,目的の値を計算で求

めることもできます.

2.2.3

階乗

階乗とは整数nの関数でn!と記述します. これはnまでの各整数の積となります.

n! = 1×2×3×4× · · · ×n

ゼロの階乗は次の通りです.

0! = 1

階乗の計算は計算コマンドで行います.

◮ 計算

3! = 6 7! = 5040 10! = 3628800

2.2.4

二項係数

式a+bの形で記述される式を二項式と呼びます. 整数nを使った式(a+b)nの展開式は次のよ

うに定義されます.

(a+b)n=

n

k=0 n! k! (n−k)!a

参照

関連したドキュメント

The mathematical and cultural work of the Romanian geometer Gheorghe Tzitzeica is a great one, because of its importance, its originality but also due to its dimensions: more than

In particular, we show that the q-heat polynomials and the q-associated functions are closely related to the discrete q-Hermite I polynomials and the discrete q-Hermite II

お客様100人から聞いた“LED導入するにおいて一番ネックと

Marco Donatelli, University of Insubria Ronny Ramlau, Johan Kepler University Lothar Reichel, Kent State University Giuseppe Rodriguez, University of Cagliari Special volume

Lane and Bands Table と同様に、Volume Table と Lane Statistics Table も Excel 形式や CSV

ダウンロードした書類は、 「MSP ゴシック、11ポイント」で記入で きるようになっています。字数制限がある書類は枠を広げず入力してく

○○でございます。私どもはもともと工場協会という形で活動していたのですけれども、要

□ ゼミに関することですが、ゼ ミシンポの説明ではプレゼ ンの練習を主にするとのこ とで、教授もプレゼンの練習